これまでのまとめ
ペレットを自然吸排気で燃焼させるには、燃焼室内温度が上昇した際、一気に発生する可燃性ガスの燃焼に課題あり。途中から炎が大きくなると共に煙が多くなるのは、可燃性ガスが過多となるためで、ペレットを途中追加した場合に煙が増えるのも同様の理由。(過去ログ:ペレットストーブ@アウトドア)
急激な可燃性ガスの発生を抑えるために、燃焼室内を仕切り、ペレットの燃焼を抑えて煙の発生を減らすことが出来た。なお、これまで使ってきた燃料は、地元で生産しているカラマツベースの全木ペレット(過去ログ:ペレットストーブ@アウトドアその2)
今回の改良点
これまで使っていた煙突アダプターに煙突を取り付けドラフト効果のアップを図る。また、可燃性ガスMAX燃焼時に炎がケトルに届いていたので、距離調整も兼ねる。
燃焼室に入れる部品を大型化することにより、燃焼する燃料を減らすと共に、高温にさらされる燃料ペレットが減ることにより、煙の減少を目指す。
燃焼試験の結果
1回目 煙突については長すぎたので調整が必要。燃焼室については、部品形状が三角形なので、燃焼室が3分割される形になり、燃焼初期段階でうまく燃焼面が広がらなかった。
2回目 煙突をカットし位置調整し、燃焼室部品については端に寄せて設置し、燃焼させたところ、煙の発生については過去最少となった。
燃焼が穏やかになったことにより、燃焼時間は長くなった。そのため、当日の強風の影響によるロスも多く、必要燃料量については多くなってしまった。煙突を延長したことにより、熾火時にはケトルとの距離が空くため、熾火の熱を利用するには距離の調整が必要。
なお、煙突を外して熾火に近づけた場合、ドラフト効果が弱くなることや、熾火時に燃料粒子が小さくなりロストルの空気の流れが悪化するため、燃焼にはさらに時間がかかる。





とりあえずの結論
小型ネイチャーストーブの構造上、自然吸排気での運用は今回の条件が落とし所のような気がする。実際、アウトドアでの運用としては、多めに燃料を入れて、可燃ガス燃焼時にお湯ができるようにし、熾火燃焼時には煙突はそのままに暖をとるなどして過ごすのもありかと。
煙を完全に抑えることはできなかったが、目的とするところには到達できたので、今後は実践しながら運用条件の調整をしたい。
色々やってみて、ペレット燃料の特性はだいぶ掴めたがなかなか難しいことが分かった。また、燃料の種類も様々なので、良い燃料を見つけることも重要。可燃性ガスの燃焼に合わせるには、高効率な某ネイチャーストーブとか強制給気が必要なのも分かるので、次のステップはその辺りの検討かと思う。(そして、思わぬ形で次のステップへ)